法語を味わう(8)
お医者は大嫌い
坊さんも大嫌い
でも老いて弱って死んでゆく
「皆(みな)さん、お仕事(しごと)ご苦労様(くろうさま)ですね」
「あ、いやあ~」
「ところで何(なん)の為(ため)にこうして働(はたら)いているんですか」
「あんた仕事(しごと)せんとお金(かね)貰(もら)えませんがな」
「お金(かね)を貰(もら)ってどうするんですか」
「金(かね)貰(もろ)うたらあんた、米(こめ)買(か)いますがな」
「お米(こめ)を買(か)ってどうするんですか」
「米(こめ)買(こ)うたら炊(た)いて食(く)いますがな」
「食(た)べてどうするんですか」
「食(く)わにゃあ、あんた死(し)にますがな」
「じゃあ食(た)べておったら死(し)にませんか」
「・・・・・・」
元気(げんき)(医者嫌(いしゃぎら)い)で長生(ながい)き(坊(ぼう)さん嫌(ぎら)い)と頑張(がんば)っていますが、この大(おお)きな矛盾(むじゅん)を南無阿弥陀佛(なもあみだぶつ)によって解決(かいけつ)してゆきましょう。
戦前(せんぜん)の田中(たなか)義一(ぎいち)内閣(ないかく)の逓相(ていしょう)、
内相(ないしょう)・望月(もちづき)圭介(けいすけ)のエピソードより
(本願寺派(ほんがんじは)布教使(ふきょうし) 西(にし) 方眞(ほうしん))