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法語を味わう(39)

2021年4月

世にさかる 

  花にも念佛
 
   まうしけり(松 尾 芭 蕉)

             本願寺津村別院(北御堂)

                        

「ただ一度の人生」
奈良の吉野山の近くにある大淀町には、聖徳太子創建と伝わる史跡比曽寺(現在曹洞宗世尊寺)があります。栄枯盛衰を繰り返してきたこの寺院に訪れた俳人 松尾芭蕉の詩だそうです。
 春には境内にいっぱいの桜が咲きます。まばゆい日差しの中で、一心に咲き乱れているその姿。いのちの輝きに思わず「なんまんだぶつ」と呟く声を聞いたのでしょう・・・。
 桜には散ってゆく儚さと、散るはずの中にまだ散っていない不思議があります。「いま生きている」その不思議さ尊さを知らされ、日々に感謝するのが仏教のスタイル。今日もいのち恵まれて南無阿弥陀仏、ただ一度の人生に合掌しつつ歩ませていただきます。
                                    (本願寺派布教使 和氣 秀剛)

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